海のハンター展が国立科学博物館で開催!大迫力のホホジロザメに遭遇

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国立科学博物館にて「海のハンター展」が開催されています。日本初公開の「ホホジロザメ」の成魚成長標本をはじめ、162点もの標本展示が集まっています。見どころたっぷり、大注目の展示会を編集部スタッフが取材してきました。

生物の魅力に満ちあふれる海の食物連鎖の世界へ、出発!

海のハンターが生きるために必要な「捕食」に注目した「海のハンター展」。「顎」や「歯」の進化にスポットを当て、海のハンターの形や大きさ、ハンティングのテクニックなど多様な姿を紹介します。4つの生息地ごとに見る、海の食物連鎖とたくましく生きる海の生物の姿をみることができる、迫力満点の展示会です。

第1章「太古の海のプレデター」

顎のない脊椎動物から顎のある脊椎動物へ、そして巨大化していった「古生代」「中生代」「新生代」の海のハンターの進化の歴史をたどる展示エリアです。

海のハンターの系統進化の図が展示されています。脊椎動物の歴史って長いのですね。

顎のあるハンターが出現した「古世代」

最初に出現した魚類は顎のないわずか数cmの小さな生物でした。それが進化を遂げるにあたって巨大化し、顎をもつようになりました。

こちらが最強の顎の持ち主と言われる「ダンクルオステウス」の頭骨です。歯はなくても噛む力は強く肉食で、素早く顎を開閉させて魚を捕らえて食べていました。古世代最大の生物で、全長10mに達したと言われます。

海生爬虫類が主体の時代「中世代」

シベリアでの溶岩噴出による環境変化が要因となり、8割近い生物が絶滅した2億5200万年前を境に始まった中世期は、爬虫類が主体の時代となりました。

太古の海のハンターであるカラモプレウルスとクラドキウスの歴史的な相打ちを描いた図です。貪欲なハンター同士が対決し、腹を食破ってしまったことを裏付ける化石が展示してあります。

上を見上げると…巨大な恐竜の化石!最大級の魚竜で推定21mもの全長がある「ショニサウルス」です。頭だけでもこの大きさです。

長い首が特徴的な「フタバスズキリュウ」です。日本初の中生代の大型爬虫類骨格化石として知られ、日本で発見された中生代の脊椎化石動物の中でもっとも完成度が高い標本なんだそう。

足や頸椎を近くでじっくり見ることもできます。

巨大な生物が棲息していた「新生代」

史上最大で最強のサメ「カルカロン・メガンドロン」の復元模型です。この模型は全長12mですが、大きいものでは20mに達したものもいました。すごい迫力!こんな大きいサメが目の前にいたら、一瞬で飲み込まれてしまいそうです。

メガンドロンの顎です。何でも噛み砕く、頑丈な作りをしています。

ペンギンの化石もありました。1千年前も今とそっくりの骨格です。なんだか可愛らしい立ち姿です。
脊椎動物は進化の過程で何度も海から離れ、顎や歯を持ち巨大化していきました。第1章ではその過程をわかりやすく学ぶことができます。

第2章「大海原のハンター」

大海原の食物連鎖の頂点に立つ海のハンターを、「深海」「極域」「外洋」「浅海」の4つの生息域に分けて展示する、メインの展示エリアです。最大の見所は日本初公開となる「ホホジロザメ」の成魚の液浸標本です。全長3.2mのホホジロザメをそのまま標本にした姿は圧巻です!

〜深海〜

深海とは水深200mより深い場所のことを指します。太陽の光が届かない場所で、独特の進化を遂げたハンターたちの様子を知ることができます。

硬骨魚類と呼ばれるマダイやアンコウの骨格です。

上顎と下顎の歯だけでなく頭蓋骨や食道の入り口にも歯をもっており、口に入った獲物を逃がさないようにしていました。

〜極域〜

北極や南極周辺の極端な低温環境に対応するハンターたちです。

氷上の白い猛獣「ホッキョクグマ」です。雄は体長2.5m、体重800kgにもなります。アザラシやイルカを捕食します。

アザラシも海のハンターです。ヒョウアザラシは、その鋭い歯で他のアザラシやペンギンを捕らえます。ペンギンもまた魚を捕らえるハンターで、潜水能力を活かして捕食します。

~外洋~

大陸棚から外側の海域である外洋は、栄養塩や生物、構造物が少ないことが特徴です。ハンターたちは生き抜くため、独自の進化を遂げました。

外洋の気候に適応するため、大型化したり高い遊泳能力を備えたり…ハンターたちは進化を遂げてきました。

よく観察すると似通った部分が多いことに気づきます。生息する場所によって特徴が現れているので、比べながら見ていくとすごく面白いです。

~浅海~

浅海とは島の周辺の水深200mより浅い場所を指します。大量に発生する植物プランクトンの影響と食物連鎖により、浅海には多種多様な生物が集まります。

サメも外洋とまた形が違います。豊富な栄養がある浅海ならではの進化です。

砂地にいるハンターたちは平たくなり、獲物から目をくらませるように進化を遂げています。

日本初公開!「ホオジロザメの成魚」の液体標本

さあ、いよいよ展示会の一番の見どころ「ホオジロザメの成魚」の液体標本です!

このホホジロザメは2014年8月末に沖縄県本部町近海で漁の延縄にかかって死んでいた個体です。地元漁師の方から研究推進のために沖縄美ら島財団に提供されたものを、同財団の特別協力により国立科学博物館の研究用の標本として作製しました。これまで研究用に作製されたホホジロザメ成魚の全身液浸標本は国内外でも例がありません。


ホルマリン漬けにされたサメは、まるで生きているかのよう…近づいてみると…いまにも襲いかかってきそうです。

思わず背筋がゾクっとするほどリアルです。最強のハンターと言われるその顎…見事です。

噛む力は1.8トンにもなると言われています。

サメが一挙に大集合「サメラボ」

海のハンターの代表格であるサメ類8目25種が大集合します。

このサメたち、実はあえて少し上の方に展示されています。目線より上に展示することで、顎や歯の様子を観察できるように配慮がなされているんです。さらには、見に来た人に実際にサメに襲われているかのよう感覚を味わってほしい…との思いもあってだそうです。

ノコギリザメにアブラツノザメなど、多種多様なサメがたくさん!サメの豆知識を学びながら、展示を楽しむことができます。

第3章「海のハンターたちのテクニック」

多様なハンタとーたちのテクニックと生態に迫る展示エリアです。マンボウは捕食者に丸呑みされないように巨大化したそうです。

危険な毒槍をもつ「アカエイ」です。危険が迫ると尾を振り回し、毒棘で攻撃します。昔は狩猟道具として用いられたほど、先端は太くて頑丈です。

なんだか思わず笑ってしまう「キアンコウ」の風貌です。海底に身を隠し、引き寄せた小魚をがぶっと捕食します。

第4章「ヒトも海のハンター」

海の豊かな恵みをいただき暮らしている私たち人類も「海のハンター」です。クロマグロの完全養殖やニホンウナギに関するトピックを交え、これからの海と人との共生を考えていくコーナーです。

近畿大学によって世界初の完全養殖が達成したクロマグロの模型です。マグロの完全養殖養殖を達成した過程を追うとともに、水産業について学びます。

養殖に使われる生簀です。養殖の技術開発はこれからの水産業にとって重要な課題です。これからの地球のことを考える良い機会になるかもしれません。

自分の描いたスケッチが泳ぎだす!「泳げマイハンター」

ひと通り展示会場を巡ったあとは、第2会場へ行ってみましょう。

第2会場は「海のハンター展スぺシャル水族館」です。このスケッチコーナーで絵を描きます。

選べる台紙は4種類です。自分の好きな色を塗ったり絵を描いたりしましょう。完成したら係の人に渡すと…

正面のスクリーンに自分が描いたハンターが映し出されます!おお。尾ひれを動かして泳いでいる!これは嬉しいです。小さなお子さまも楽しめるコンテンツです。

ハンターたちと出会った思い出に…

第2展示室を抜けると、出口の手前に「海のハンターショップ」があります。

会場限定のお土産もたくさん!

サイダー…じゃなくて「サメダー」が売っていました。夏と海にぴったりです。

こちらは「口のハンター」という、ミントタブレット。どんな味なのでしょうか…

アンモナイトの化石や…

サメの顎骨も売っていました。お値段は…11880円。けっこう高いです。

そして…刺身も売っていました。丁寧に部位の説明まで書いてあります。
とても面白いラインナップなので、来場の際は是非立ち寄りたいコーナーです。

国立科学博物館までのアクセス

国立科学博物館はJR「上野駅」の上野公園口から徒歩5分ほどです。改札口をでたら、右にまがります。

上野動物園へ向かう道をすすみます。右手に西洋美術館が見えます。

西洋美術館の角を右に曲がり、まっすぐすすめば到着です。

「海のハンター展」は特別展なので、こちらでチケットを購入して入場します。

「海のハンター展」では多彩な生物が生息する海の素晴らしさに触れ、生物の命をつなぐ営みについて理解を深めることができます。映像の説明も多く、脊椎動物に詳しくない方や小さい子どもでも十分に楽しめる展示会でした。2016年の科学展覧会の決定版に、ぜひ足をはこんでみてはいかがでしょうか。

イベント詳細
イベント名:海のハンター展 ー恵み豊かな地球の未来ー
会場: 国立科学博物館
所在地:東京都台東区上野公園7-20
会期: 2016年7月8日(金)~10月2日(日)
開館時間:9:30~17:00(金曜日は20:00まで)
夏休み特別開館延長:8月11日(木)~ 17日(水)は18:00まで(8月12日(金)は20:00まで)
※入館は各閉館時刻の30分前まで
休館日:7月11日(月)・19日(火)、9月5日(月)・12日(月)・20日(火)
観覧料:一般・大学生 1,600円(前売 1,400円)、小・中・高校生 600円(前売 500円)、金曜限定ペア得ナイト券(会場での当日販売のみ) 2名1組 2,000円

展覧会公式サイト:http://umi.exhn.jp

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