「ボッティチェリ展」上野・東京都美術館で開催!日本初の本格回顧展観覧レポート

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「ボッティチェリ展」が2016年1月16日(土)より4月3日(日)まで、東京・上野公園内の東京都美術館で開催されます。イタリア・ルネッサンス期を代表する巨匠、サンドロ・ボッティチェリの日本初の本格的な回顧展です。初来日となる作品も多数あり、貴重な絵画を一挙に鑑賞できるまたとない機会だと、注目が集まっています。asoview!NEWS編集部が早速行ってきましたので、「ボッティチェリ展」の魅力をレポートします。

会場は東京都美術館の企画展示室。重厚な雰囲気の空間が迎えてくれます。「ボッティチェリ展」は「ボッティチェリ時代のフィレンツェ」「フィリッポ・リッピ、ボッティチェリの師」「サンドロ・ボッティチェリ、人そして芸術家」「フィリッピーノ・リッピ、ボッティチェリの弟子からライバルへ」の4章に分かれています。

必見!「ラーマ家の東方三博士の礼拝」

まずは「ボッティチェリ時代のフィレンツェ」から。入ってすぐに展示されているのは「ラーマ家の東方三博士の礼拝」。聖書の一場面を描いた傑作です。ボッティチェリがラーマ家に依頼されて描いた作品です。

この絵には大勢の群衆が描かれていますが、このうちの何人かはボッティチェリが暮らしたイタリア・フィレンツェを当時治めていた「メディチ家」の人々だと言われています。そしてさらに注目なのが右下の人物。カメラ目線のこの人は、なんとボッティチェリ本人だと言われています。

「東方三博士の礼拝」と対になる場所に解説があるので、チェックしてみることをおすすめします!

「豪華王」時代のフィレンツェを知る

ボッティチェリがフィレンツェで活躍した時代、フィレンツェを治めていたのはメディチ家の当主ロレンツォ・イル・マニーフィコ。彼は「豪華王」とも呼ばれ、偉大な収集家でもあり、フィレンツェ内外の芸術制度を組織する有能な主催者でもありました。

彼の時代のフィレンツェで花開いたさまざまな芸術が展示してあります。

ボッティチェリの「師」との違いを見てみる

同じフロアにボッティチェリの師、フィリッポ・リッピの展示もあります。

ボッティチェリとはまた異なる、独特の横に伸びたような顔の人物についつい見入ってしまいます。

ボッティチェリはアダ名?

1フロア上がると、地下1階のフロアとはガラリと変わった青い部屋へ。このフロアではボッティチェリとその工房による作品を展示しています。

解説を見ていて驚いたのが、ボッティチェリは本名ではないということ。本名はアレッサンドロ・ディ・マリアーノ・フィリペーピというそうです。ボッティチェリには3人の兄がいて、そのうちの1人が多くの婚礼に出席して大食いに大酒飲みを重ね、「ボッティチェロ(小さな樽)」とあだ名されていたとのこと。その弟だからということで「ボッティチェリ」と呼ばれるようになったそうです。いいアダ名なのか、悪いアダ名なのかちょっと微妙なところです…。

このフロアでじっくりと見ておきたいのは、「聖母子(書物の聖母)」。イエス・キリストと聖母マリアを描いた美しい作品です。すでに多くの人が集まっています。※プレス取材日のため撮影をしている人がいますが、通常は撮影禁止です。

 

ボッティチェリは教会のために作品を制作することも多かったため、その他の作品にも聖母子像などがしばしば登場します。

誹謗中傷にあった人物の悲惨さを描いた「アペレスの誹謗(ラ・カルンニア)」はちょっと変わった作品です。

松明を手にした美しい女性「誹謗」が、裸の男「無実」の神をつかんで、玉座にいる大きな耳の「不正」のところにひきずっていく…というように、人間の感情、現象が擬人化されています。

近くでじっくりと見てみると、その美しさと怪しさに引きこまれそうになります。

ボッティチェリと似てる?弟子&ライバルの作品

さらに上の階、2階に移動。第4章の展示はボッティチェリの弟子でありライバル、フィリッピーノ・リッピの作品です。

フィリッピーノ・リッピはボッティチェリの師・フィリッポ・リッピの息子です。はじめはボッティチェリに弟子入りしますが、独り立ちした後はその甘美な作風でボッティチェリをしのぐ人気を獲得していきます。

しかしフィリッピーノ・リッピが1504年に40代で早逝すると、ボッティチェリは失意の中で筆を置いてしまいます。彼の存在がいかに大きかったかがわかるエピソードです。

ミュージアムショップもチェック!

2階の展示室を見終わったら最後はミュージアムショップをチェック。作品をモチーフにしたクリアファイルやメモ帳などから、メイド・イン・フィレンツェのキャンドルやハンドクリームなども販売しています。

一緒に撮ろうかと思ったけど勇気が出なかった…

実は西洋美術にはまったく詳しくなかったasoview!NEWS編集部員。順番に見ているうちに、ルネッサンス期やボッティチェリの人物その人にも興味がわいてきました。ぜひ音声ガイドを借りてじっくりと鑑賞することをおすすめします!

東京都美術館へのアクセス

東京都美術館は常設展のない美術館。4つの公募展示室と1つの企画展示室からなっています。JR上野駅からの行き方を紹介します。

公園口を出て、上野公園に入ります。

まっすぐ歩いて行くと上野動物園。その右側の茶色い建物が東京都美術館です。

この球体の後ろにエスカレーターがあります。

エスカレーターを降りた地下1階が美術館の入り口です。

ロビーにはミュージアムショップも

ロビーを入ってすぐの場所にはミュージアムショップがあります。

ここでも展覧会に関連したグッズを売っています。ここはチケットがなくても入れるので、ふらっと遊びに来た時にもチェックできます。

荷物はロッカーに預けよう!

ロビーにはものすごくたくさんのロッカーがあるので、ここで荷物を預けて身軽になっていきましょう!ロッカーは100円を入れる方式ですが、後から戻ってくるので気兼ねなく使えます。手前のロッカーが空いていないと思っても、奥にもたくさんあるのでチェックしましょう。

■イベント詳細
名称:ボッティチェリ展
開催期間:2016年1月16日(土)~4月3日(日)
会場:東京都美術館 企画展示室
住所:東京都台東区上野公園8-36
開室時間:9:30~17:30(金曜日は20:00)※入室は閉室の30分前まで
休室日:月曜日、3月22日(火)※ただし3月21日(月・休)、28日(月)は開室
料金:一般1,600円、学生1,300円、高校生800円、65歳以上1,000円
公式サイト:http://botticelli.jp/

取材・撮影・文:藤井みさ

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