この夏「最恐」の幽霊画が集結。「うらめしや~、冥途のみやげ展」でクールダウン!

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「うらめしや~、冥途のみやげ展―全生庵・三遊亭圓朝 幽霊画コレクションを中心に―」が、9月13日(日)まで東京上野の東京藝術大学大学美術館で開催中です。思わず目を背けたくなるような作品はもちろん、目が離せない程の魅力を放つ作品までが勢揃いします。暑い夏を一気に涼しくしてくれること間違いなしの展覧会をご紹介しましょう。

歌川国芳 《民谷伊右衛門 市川海老蔵・お岩亡霊 尾上菊五郎》、天保7年(1836)、大判錦絵、 8/18-9/13(後期)展示

うらめしや~、冥途のみやげ展とは? 

幽霊は妖怪と違い、もともと人間でありながら成仏できずに現世に現れるというもの。幽霊画は、見た目だけではない、人間の底知れぬ感情が入り交じった恐ろしさが描かれているのが特徴です。「怨念」や「心残り」といった負の感情を描いた作品には、さまよう魂が宿っているようにさえ感じます。
東京谷中の全生庵には、怪談を得意とした明治の噺家・三遊亭圓朝ゆかりの幽霊画が所蔵されています。「うらめしや~、冥途のみやげ展」では三遊亭圓朝のコレクションを中心に、国内有数の幽霊画が公開されています。怪談噺で名人と称せられた圓朝は、幽霊画のコレクターでもありました。伝円山応挙、柴田是真、河鍋暁斎、伊藤晴雨、鰭崎英朋らによる幽霊画の数々は、おどろおどろしいながらも一見の価値がある作品ばかりです。

幽霊画だけではなく、錦絵や近代日本画などにも「うらみ」の表現が施された背筋の凍る作品が並びます。歌舞伎では「東海道四谷怪談」などが代表的ですが、他にも多くの怪談物がありそれらが芝居絵として描かれてきました。浮世絵版画特有の手法による「うらみ」からは鮮やかな色合いやリアリティさが際立ち、また違った恐ろしさ感じさせます。
開催期間中は展示替えが行われます。前期展示は7月22日(水)~8月16日(日)まで、後期展示は8月18日(火)~9月13日(日)までです。

日本特有の「美」の感性

長い黒髪、白装束、足下が描かれない女性の幽霊画のなかには、美人画かと見間違えてしまう程の独特の美しさをかもし出しているものも少なくありません。「うらみ」が「美」へと変わるその洗練された表現を楽しむことができるのも、この展覧会の面白いところです。また、能楽にも注目し、般若などの能面に負の感情表現に見出した美意識というのも興味深い内容です。日本人独特の、深みのある美の感性を是非読み取ってみて下さい。

上村松園 《焔》大正7年(1918)、絹本着色、
東京国立博物館 9/1-9/13展示
Image:TNM Image Archives

イベント詳細
名称:「うらめしや~、冥途のみやげ展―全生庵・三遊亭圓朝 幽霊画コレクションを中心に―」
所在地:東京・上野公園
東京藝術大学大学美術館地下2階展示室
営業期間:2015年7月22日(水)~9月13日(日)
営業時間:午前10時~午後5時(入館は閉館の30分前まで)
(ただし、8月11日(火)、21日(金)は午後7時まで開館)
料金:一般1,100円
高校・大学生700円
お得なペアチケット(2枚で1組)2,000円
公式サイト:http://www.tokyo-np.co.jp/event/urameshiya/

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