「没後40年 幻の画家 不染鉄展」東京ステーションギャラリーで7月1日より開催!

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2017年7月1日~8月27日の期間中、東京駅丸の内舎内「東京ステーションギャラリー」にて、「没後40年 幻の画家 不染鉄展」が開催されます。その画業の多くが謎に包まれた日本画家・不染鉄(ふせんてつ)。東京初の回顧展となる本展では、絵画など約120点が展示される予定です。不染鉄の日本画家としての足跡を辿りながら、知られざる作品の魅力を探ってみませんか?以下、展覧会の詳細をご紹介します。

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幻の画家「不染鉄」東京初の回顧展

幻の画家「不染鉄」とは?

「芸術はすべて心である。芸術修行とは心をみがく事である」を信条とし、ひたすら己の求める絵に向きあい続けた不染鉄。明治24年に東京小石川の光円寺に生まれ、大正から昭和まで活躍した日本画家です。

写生旅行先で3年も漁師暮らしをするなど、画家としては稀有な経歴を持つ不染鉄ですが、京都市立絵画専門学校を首席で卒業、度々帝展に入選するなど、若い頃周囲からは高く才能を評価されていたといいます。やがて、各地を旅するようになり、戦後は画壇を離れ、奈良の地で、晩年まで飄々と作画を続ける人生を歩みました。

彼の創り出す作品は、他のどの画家の絵とも異なる一風変わった作風。日本画としてはありふれた画題を描きながらも、何ものにもとらわれない無垢な精神であふれ、代表作には《山海図絵(伊豆の追憶)》《南海之図》《古い自転車》などがあります。

没後40年。東京初となる回顧展

昭和51年に他界した不染鉄ですが、これまで美術館で開かれた回顧展は奈良県立美術館の1回のみと、その画業の多くが謎に包まれてきました。東京初の回顧展となる本展では、代表作や新たに発見された作品を中心に、およそ120点が展示される予定です。彼の日本画家としての足跡を辿りながら、知られざる不染鉄作品の魅力に迫りましょう。

「不染鉄展」全5章の展覧会構成

展覧会構成は全5章。ここからは、それぞれの概要をご紹介していきます。

-第1章-郷愁の家

《林間》大正8(1919)年頃 奈良県立美術館蔵

20代初めに日本美術院研究会員となってから、京都市立絵画専門学校を首席で卒業し、たびたび帝展に入選を重ねていた時期の作品が展示されます。四季に彩られる山や海、ひっそりと人里に佇む家、さらには横山大観らによって試みられた朦朧体を思わせる作品など、この頃の作品からは、若くして優れた日本画の技術を習得しつつも、不染鉄が瑞々しい感性を備えていたことが伺えます。

-第2章-憧憬の山水

大正から昭和初期にかけての作品が展示されています。南画に近代的な解釈を加えた「新南画」が誕生し、全国の南画家によって「日本南画院」が結成された大正時代の画壇。昭和15年の"大東南宗院"の設立にあたり、不染鉄も《秋》という作品を出品しました。また、奈良、大磯、横浜、東京と、各地を転居していた頃の作品も並びます。山水画に理想と現実の風景を織り込み、自由闊達に筆を揮った時期です。小さな文字で書き散らされた画賛など、不染鉄の温かみある心情が読み取れます。

-第3章-聖なる塔・山

《山海図絵(伊豆の追憶)》大正14(1925)年 木下美術館蔵
《薬師寺東塔の図》昭和45(1970)年頃 個人蔵

昭和21年、正強中学校(現・奈良大学付属高等学校)の校長に就任し、昭和51年に他界するまで住み続けた奈良。そんな奈良の地に親しみを覚え、日本画に焼物にとしばしば創作に努めた頃の作品が並びます。また、大正末期より長きに渡って描いてきた富士山や、代表作の一つ《山海図絵(伊豆の追憶)》が見どころです。「俯瞰」と「接近」が相まった独特な視点が作品によく表れています。

-第4章-孤高の海

《南海之図》昭和30(1955)年頃 愛知県美術館蔵
《廃船》昭和44(1969)年頃 京都国立近代美術館蔵

昭和27年に正強学園理事長を退任し、画業に専念した時期の作品が展示されます。この頃の不染鉄は、20代半ばに漁師生活を過ごした伊豆大島・式根島での日々を思い、堰を切ったように海を描くようになりました。島での思い出を、独自の心象風景に昇華させた作品群は、まさに不染鉄芸術の頂点。神秘的な深い海、切り立った孤島、波間にたゆたう一艘の舟など、閑寂な世界観に思わず引き込まれそうになるほどです。

-第5章-回想の風景

《落葉浄土》昭和49(1974)年頃 奈良県立美術館蔵
《古い自転車》昭和43(1968)年 個人蔵

老境に入り一人悠々自適に暮らす不染鉄。そんな彼の元に、人柄に惹かれた奈良女子大学の女子学生たちが集まり、年の差を越えた交流がはじまります。特に好意を寄せた学生には、生い立ちや日々の暮らしを描いた絵ハガキを数多く送ったといいます。そんな創作意欲を搔き立てる存在ができたことで、晩年には情感豊かな作品を次々と創作していきました。"芸術はすべて心である。芸術修行とは心をみがく事である"とし、「いヽ人になりたい」と願った不染鉄。この頃の作品からは、そんな彼の無垢なる思いが伝わってくるようです。

各種トークイベントも見どころ

回顧展の他に、各種トークイベントもおすすめです。学芸員による展覧会解説「ギャラリートーク」、当館の建物を解説する「レンガ・タッチ&トーク」の2つのイベントが予定されています。入館料のみで参加できるので、ぜひ気軽に参加してみましょう。

「ギャラリートーク」

・日時:7月14日(金)、7月28日(金) 14 : 00~(約30分)
・集合場所:3階展示室
・参加料:無料(要別途入館料)

「レンガ・タッチ&トーク」

・日時:7月21日(金)、8月4日(金) 14 : 00~(約30分)
・集合場所:1階エントランス
・参加料:無料(要別途入館料)

【開催概要】
没後40年 幻の画家 不染鉄展
会期:2017年7月1日(土)~8月27日(日)※会期中一部展示替えあり
会場:東京ステーションギャラリー(東京都千代田区丸の内1-9-1)
開館時間:10時~18時(金曜日は20時まで開館/入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(7月17日は開館)、7月18日
入館料:一般 900(800)円 /高校・大学生 700(600)円/ 中学生以下 無料

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※( )内は20名以上の団体料金
※障がい者手帳等持参の方は100円引き、その介添者1名は無料
お問合せ:03-3212-2485
公式HP:http://www.ejrcf.or.jp/gallery/

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