「ゴールドマン コレクション これぞ暁斎! 世界が認めたその画力」が開催決定!

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幕末から明治にかけて活躍した浮世絵師であり、日本画家でもある河鍋暁斎(かわなべきょうさい)(1831〜1889)の展覧会「ゴールドマン コレクション これぞ暁斎! 世界が認めたその画力」がBunkamuraのザ・ミュージアムで開催されます。会期は2017年2月23日(木)〜4月16日(日)です。

河鍋暁斎 《三味線を弾く洋装の骸骨と、踊る妖怪》 明治14-22(1881-89)年 紙本淡彩
イスラエル・ゴールドマン コレクション Israel Goldman Collection, London Photo:立命館大学アート・リサーチセンター

河鍋暁斎ってどんな人物?

河鍋暁斎(1831-1889)は、時代が大きく揺れ動いた幕末から明治を生きた絵師です。幼い頃に浮世絵師の歌川国芳に入門したのち、狩野派に学び19歳の若さで修業を終え、さらに流派に捉われず様々な画法を習得しました。仏画から戯画まで幅広い画題を、ときに独特のユーモアを交えながら、圧倒的な画力によって描き上げた画家です。

河鍋暁斎 《象とたぬき》 明治3(1870)年以前 紙本淡彩
イスラエル・ゴールドマン コレクション Israel Goldman Collection, London Photo:立命館大学アート・リサーチセンター

今回の展示は個人コレクターであるイスラエル・ゴールドマンが所有する河鍋暁斎作品の展覧会となっています。

天才絵師の作品を堪能しよう

第1章 万国飛

河鍋暁斎 《烏瓜に二羽の鴉》 明治4-22(1871-89)年 絹本着彩
イスラエル・ゴールドマン コレクション Israel Goldman Collection, London Photo:立命館大学アート・リサーチセンター

明治3年の秋、上野の料亭で催された書画会で大酒した暁斎は、新政府の役人を風刺する滑稽画を描き、その場に居合わせた警吏に捕縛されてしまいます。入牢3か月、鞭打ち50回という刑を受け、ようやく釈放されました。彼は当時「狂斎」と名乗っていましたが、この恥辱を深く後悔し、筆名を「暁斎」と変えます。

この事件が災いしてか、第一回内国勧業博覧会に暁斎がよばれることはありませんでした。しかし4年後の第2回内国勧業博覧会では出品が許可され、「枯木寒鴉図」など4点を出品。この図は事実上の最高賞である妙技二等賞牌を得ました。鴉は暁斎を一気に海外に知らしめた作品となり、暁斎は海外に飛んでいく鴉を思い、鴉と万国飛の文字を組み合わせた印を作りました。

第2章 躍動するいのち

河鍋暁斎 《動物の曲芸》 明治4-22(1871-89)年 紙本着彩
イスラエル・ゴールドマン コレクション Israel Goldman Collection, London Photo:立命館大学アート・リサーチセンター

暁斎は鴉をはじめ、鷲、虎、象、狐、また蛙や昆虫などの動物を自在に描きました。その多くは実物の写生に基づいています。暁斎は動物たちを擬人化し、まるで人間社会の縮図のように描きましたが、大小の異なる動物が同じ画面の中で生活していても、暁斎の観察力と描写力のもとでは不自然さを感じません。

河鍋暁斎 《猿「枇杷猿」「瀧白猿」》 明治21(1888)年 絹本着彩
イスラエル・ゴールドマン コレクション Israel Goldman Collection, London Photo:立命館大学アート・リサーチセンター

躍動感あふれる、さまざまな動物の表情や動きに、ぐっと惹きこまれます。

第3章 幕末明治

河鍋暁斎 《名鏡倭魂 新板》 明治7(1874)年 大判錦絵三枚続
イスラエル・ゴールドマン コレクション Israel Goldman Collection, London Photo:立命館大学アート・リサーチセンター

江戸から明治の動乱の時代、人々は大きな断絶と価値観の変化を受け入れざるを得ませんでした。しかし暁斎は冷静に時代を観察し、人間の本質に変わりはないということを見抜きます。西洋の船にのる外国人、博覧会場の日本人と西洋人、瓦を焼く職人などが、まったく同じ視点で描かれています。

版画の世界では描写が過激になり、師の歌川国芳を凌駕するほどのダイナミックさです。

第4章 戯れる

河鍋暁斎 《鍾馗と鬼》 明治15(1882)年 紙本着彩、金泥 
イスラエル・ゴールドマン コレクション Israel Goldman Collection, London Photo:東北芸術工科大学 杉山恵助

暁斎にとって、七福神は特別な意味を持っています。暁斎は七福神や鐘軌を使っていろいろな場面を演出しますが、日本画の世界でこのようにキャラクターを自在に使って描くのは、ただ一人でしょう。鐘軌の太刀や着物は精密に描かれ、鬼たちも手足の先々まで丁寧に描かれています。

河鍋暁斎 《地獄太夫と一休》 明治4-22(1871-89)年 絹本着彩、金泥
イスラエル・ゴールドマン コレクション Israel Goldman Collection, London Photo:立命館大学アート・リサーチセンター

抜群の描写力を誇る暁斎の技を堪能しましょう。

第5章 百鬼繚乱

河鍋暁斎 《百鬼夜行図屏風》 明治4-22(1871-89)年 紙本着彩
イスラエル・ゴールドマン コレクション Israel Goldman Collection, London Photo:立命館大学アート・リサーチセンター

暁斎は写生をもっとも重視していました。では、実在しないものはどうやって描いたのでしょうか。ここでは、幽霊や百鬼、闇鬼や鬼が描かれた作品が集まっています。また暁斎は、さまざまな流派の研究に対しても熱心でした。暁斎はそれぞれの絵師の立場になって、その筆意を表現。

先達たちの作品を参考にしながら描かれた異界は、ユーモラスで繊細な描写がなされています。

第6章 祈る

河鍋暁斎 《達磨図》 明治4-22(1871-89)年 紙本淡彩
イスラエル・ゴールドマン コレクション Israel Goldman Collection, London Photo:立命館大学アート・リサーチセンター

狩野元信、長谷川等の達磨など、名品といわれる達磨図は数多くあります。暁斎は達磨図を多く描き、名品の系譜に連なった作品を残しました。轟音のような滝を前にする李白、雨中の山水の中を静かに飛翔する鶴の群れ、滝の前に座る観音など、派手な暁斎の他作品に比べると別人の作品かと思うほどの静けさにあふれています。

激動の時代を生きた、パワーあふれる絵師・暁斎の作品を一挙に見られるまたとない機会です。浮世絵好き・日本画好きでなくても満足できること間違いなしの展覧会です!

【イベント概要】
開催場所:Bunkamura ザ・ミュージアム
開催日程:2017年2月23日(木)〜4月16日(日)※会期中無休
電話番号:03-5777-8600(ハローダイヤル)
営業時間:10:00~19:00(入館は18:30まで)12月31日を除く毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで)
入場:一般1,400円(当日)、大学・高校生1,000円(当日)、中学・小学生700円(当日)
WEBサイト:http://www.bunkamura.co.jp/

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